私は福島市に住んでいます。
姉妹が関西に住んでいて結婚秒読みだったんですが、原発事故が起きて、まず初めに心配したのは「破談になったらどうしよう」ということでした。そのとき福島にいなかったといっても、もしかしたら福島出身だというだけで向こうの親族に反対されるんじゃないか、と。
もちろん一か月以上たった今でも、そんな話は入ってきてないんですけどね。
でも、ふと思ったんです。
差別を恐れるというのは、差別を認めるということなんじゃないか?
福島市の方からのメール – Chikirinの日記
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20110419これから体にどんな影響があるのか、何もないのか、まだわかりません。結婚の予定もありませんが、今は子供を産むことは諦めています。
これ、ものすごく気持ち分かります。
大変デリケートな問題で表に出すのが躊躇われるんですが、誤解を恐れずにはっきり言ってしまうと、生んだ後の結果が怖いんですよね。そして希望が叶わなかったとき自分のせいにされるのが怖いんですよ。そういう認識があるから、受け入れてくれる男性がいないように感じてしまうし、暗澹たる気持ちになるんです。断っておきますが、これは障害児に対する偏見とはまったくの別問題です。
でも、そういった心配は女性だけが背負うものでしょうか。これは男性でも思うことなんでしょうか?そこのところが、ちょっと私には観測の範囲外でうまく想像できません。放射能を浴びたら嫁がもらえなくなる!という男性はいますか?子どもが作れない、と思う男性は?
どうもこの問題を考えると、話が複雑になってくるのです。
Togetter – 「非モテのオタクも福島の嫁となら結婚出来るかも知れない」からジェンダーの話へ+α
「非モテのオタクも福島の嫁となら結婚出来るかも知れない」からジェンダーの話へ+α不謹慎かもしれないが・・・の行く末 を少しコンパクトにまとめてみました。読みやすいようレスの前後を入れ替えたりしてますので注意。 前半は発端となったツイート群とそれに対する反応と談論への流れ、後半..
↑だんだん訳が分からないことに…。
低被曝が長いあいだ続いたらどんな影響が起こるのかまだ解明されていません。じゃあ福島の女性は生み控えるべきなのか?もしそうだとしたらいつまでなのか?誰も何も言えない。差別や、それに関する不安を払拭するために、正確なデータを出すのは当然ですが、個人的にはそれだけじゃ足りないと思うんですよね。何しろ「妊娠中に火事を見たら痣のある子どもが生まれる」という迷信がまだ有効な時代なんですから。だから国や自治体や個人が「大丈夫だよ!」と言い続けるしかないと思います。今のところ、放射能のせいで結婚ができなくなったという話は聞きません。だからこれはまだ「女性が不安がっている」という段階です。
そして結局、差別はあるのか?ないのか?はっきり分からなくてモヤモヤします。正体が見えれば戦う気にもなるんですが。
例えば、宿泊拒否やがれきの受け入れ拒否、いじめ問題。これは個人的には差別だと思うけれども、「静岡での給油お断りの貼り紙」については誰が一次ソースが表に出てこなくてどうやらデマっぽいという雰囲気。
なんだか…どう見ても…今のところ、圧倒的に差別しない!差別ゆるさん!って言ってくれる人の方が多い気がする…。楽観的すぎるかもしれないけれど。
それでも実際に傷ついた人たちはいる訳で、それは決して否定できない。
私たちは、差別とどう向き合っていったらいいんでしょうか?まだ答えがみつかりません。